【導入】

ナツキはひとりぼっちです。同居する大人の親族はいるものの、ナツキは既に見放されており、住む部屋を提供されている以外は、何も手が差し伸べられていない状況です。

自分の力で生活しなければいけないナツキは、いつの頃からか自分の「かわいさ」を武器にし始めます。

彼はエナメルのセーラー服に身を包み、成人男性を汚い言葉で罵ることで生活費を稼いでいました。もちろん未成年ですから性的なサービスはしませんし、働くのは昼間だけです。

そんな日々のなか、ナツキはあなたと出会います。

大人に見捨てられたナツキのことをどうにか救いたいと思ったあなたは、親族と交渉しナツキを引き取ることにしました。

温かい食べ物や柔らかい布団が善意で提供される生活に、ナツキは驚きます。そして、それと同時に疑心暗鬼にもなってしまいました。

この恵まれた状況に流されてしまっていいのか。後で辛いことが待っているのではないか……。

葛藤を抱きながら本音を出さずに捻くれた態度を取るナツキと、本当に彼のことを心配するあなたの共同生活は、どんな結末を迎えるのでしょうか。

【セリフ】

「なに？自己紹介？ふぅん。ま、別にいいけど星ナツキ、十五歳でぇす。」

「もちろん、そうだよ。ボクはイカサマしてるんだ。でも、気付かなかったでしょ？だからキミの負け」

「今までずっとひとりだったのに、キミという存在の温かさを知っちゃったら、ボクはもう、元には戻れなくなる……」

【呼称】

ボク / キミ

【導入】

ミツヨシは上場企業の営業マンで、若手ながらも成績は社内トップクラスに優秀です。仕事面では絶好調な彼ですが、プライベートではどんな感じなのでしょうか。

実はミツヨシは恋愛に対しては非常に奥手で、初彼女もつい三ヶ月前にできたばかり。ちなみにその相手は、あなたです。

あなたとミツヨシは学生時代からの知り合いで気の置けない友人でしたが、ミツヨシからの勇気を振り絞った告白で、ふたりは付き合うことになったのです。

しかし元々仲が良かったこともあり、付き合い始めても日常に大きな変化はありません。一緒に飲みに行ったり映画を観たりなどは、普段からしていたことなのです。そしてそれ以上の関係には、なかなか進むこともなく、ただ時間だけが過ぎていきました。

このままではいけないと思ったあなたとミツヨシは、思い切って同棲を始めることを決断します。仲が進展しないならまずは環境を変化させてみようと考えたのです。

そんな期待と不安が入り交じった彼氏との同棲生活。これから先いったいどんなことが起こってしまうのでしょうか。とてもとても楽しみですね。

【セリフ】

「ええっと、それじゃさっそく。俺の名前は羽兼ミツヨシ。会社員をやってる二十五歳」

「こんなにかわいらしい寝顔も見られるんだし、彼氏ってやつはやっぱ役得だな」

「ただ、お前の唇の味がお酒に上書きされちゃうのが、ちょっと悲しいけども」

【呼称】

俺 / お前