ヒロインは風呂屋の常連客で、斗真の昔からの友達。ある夜、閉店まで帰らずにいるヒロインを不審に思った斗真が声をかける。

話を聞くと、ヒロインは同棲中の彼氏とケンカしたという。

友達が傷つけられたことに立腹した斗真は「そんなやつに頭下げる必要はない！」「ウチに泊まってけ！」とヒロインを強引に泊めるが、それが彼氏にバレて修羅場に。そんなこんなでヒロインは彼氏のいる家へ戻れなくなってしまう。

斗真が責任を取る形でヒロインに部屋を貸すことになり、ふたりの同居生活が始まった。

「（ヒロインに話しかけられ）元気そうだねって……。ま、おかげさまで、地元に愛される銭湯やってますけど？」

「今日はサンキューな。お前のおかげで今日を乗り切れたと言っても過言じゃない　そうだ、いいもんやる！当店一番人気のコーヒー牛乳！」　

「今さらとか言うなよ。お前にその気がないなら、一生言わないつもりだったんだ。ヘンな駆け引きしてギクシャクするより、友達のままの方がいいってずっと思ってた」

【呼称】

俺 / あんた

現場に行っていた部下から、龍の携帯に電話が入る。明日から立て替え工事をするマンションにまだ人がいるらしい。

たまたま現場の近くにいた龍が向かうと、困り果てた部下とヒロインがいた。オーナーの手違いで連絡が行っておらず、ヒロインには行く場所がないらしい。

見かねた龍はヒロインに、自分のマンションに来るように言う。

目的は請け負った仕事を円滑に進めるためだが、兄弟の多い龍の面倒見のよさの表れでもあった。

かくしてヒロインは、引っ越し先が決まるまで龍のマンションで暮らすことになる。

龍はマイペースなヒロインに呆れつつ、あれこれ世話を焼く。そしてふたりの関係は次第に恋愛関係に発展する。

「はじめまして。御子柴コーポレーションの御子柴です。（名刺を渡す）ウチでこのマンションの建て替え工事を請け負っていまして。明日から着工だっていうのにまだ人がいるって聞いて、慌てて飛んできたんですよ」

「お、ただいま。ここにいたのか　あんたは今『おはよう』か？　それとも『おやすみ』？」

「俺じゃ恋愛対象外？　だったら俺にしておけよ。それなりに優良物件だと思うぞ？」

【呼称】

俺 / あんた、センセー